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日当(出張手当)は課税対象?出張手当の勘定科目や税金、仕訳方法を解説
投稿日:2022.05.06 / 最終更新日:2025.03.07

日当(出張手当)は課税対象?出張手当の勘定科目や税金、仕訳方法を解説

出張手当(日当)のまとめページはこちら

日当(出張手当)の基本:勘定科目や税区分、日当の相場を解説

産労総合研究所の「2019年度 国内・海外出張旅費に関する調査」によると、91.4%の企業が日当(出張手当)を支給しています。

日当をはじめとする出張手当には、節税効果や経費処理の効率化のメリットがあると言われますが、会計上の処理についてお困りの方もいらっしゃると思います。

そこで、この記事では、出張手当の勘定科目や仕訳方法について解説します。

日当(出張手当)とは

出張手当とは、会社の役員や従業員が出張のために負担した食事代や諸経費などの費用を補てんするために、会社から支給する金品のことで、「出張手当」、「出張日当」、「旅費日当」などと呼ばれます。出張において日当を活用することで、税制のメリットや事務処理の簡略化が期待できます。

出張時の日当の概要やメリットについて知りたい方はこちらをご覧ください。

日当は非課税

travel allowance

会社が従業員に支給する手当には、残業手当や住宅手当などがありますが、これらは原則として給与所得になるため、所得税・住民税が課税されます。

一方で、日当(出張手当)については、企業の職務を遂行することを目的に支給される金品となり、交通費や宿泊費と同様に、その旅行に必要なものとして扱われることから、所属税法9条1項4号に基づき、「非課税」とされています。

以上のことから、日当は課税ではなく、源泉徴収の対象外として扱われます。また、消費税計算の際、出張手当にかかる消費税分を安くすることが可能なため、法人税や消費税などの節税につながります。

参考:No.6459 出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当などの取扱い(国税庁)

出張手当の範囲

領収書と引き換えに実費精算を行う交通費とは異なり、出張手当は、渡切精算(役員や従業員に対して業務のために使う目的で金銭を支出したにもかかわらず、その使途や使用金額について精算を要しないもの)として支給されます。そのため、出張手当の対象範囲は慎重に設定する必要があります。

一般的には、出張手当は、出張旅費規程において、「出張中の食費や少額の諸雑費の支払いに充てるための費用」などと定義されています。

そのため、出張手当として定義される費用は、出張経費として別途計上できないので注意が必要です。例えば、出張中の昼食代を誤って経費申請すると二重計上になってしまいます。出張者には出張手当の定義をしっかりと伝えておきましょう。

出張手当の精算方法と勘定科目

ここで、出張時に発生する代表的な支出について、精算方法と仕訳方法を紹介します。

日当の勘定科目は旅費交通費

出張手当(日当)の勘定科目は、「旅費交通費」として処理するのが一般的です。日当は給与ではないため、「給与手当」の勘定科目を使用しないように注意しましょう。旅費交通費とは、新幹線などの移動費用やホテル代などを処理するために使用されます。なお、お土産代や会食費用は、出張手当に含まれることはなく、「交際費」として実費精算するのが一般的です。

日当の仕訳例

それでは実際の仕訳例を紹介しましょう。自社の宿泊出張における日当が8,000であり、2泊3日の出張の場合は、以下の通り処理します。

札幌に2泊3日で出張した従業員に16,000円の日当を振り込みで支給した

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
旅費交通費16,000円普通預金16,000円

日当の精算は出張後に定額支給が一般的

日当は、出張終了後、出張手当として定額支給されます。

利用した移動手段や宿泊施設など、その他費用については、原則、実費精算となります。そのため、領収書は必ず取得しておきましょう。ただし、宿泊施設等に関して出張手当に含めている場合は、定額支給となるため領収書は不要です。また、出張者自身の出張先での昼食代や、急遽、営業資料を印刷した場合の印刷費は、出張手当に含まれることになるため、個別の経費申請は行うことができません。

経費の内容精算方法勘定科目
新幹線の交通費用実費精算旅費交通費
ホテルの宿泊費用実費精算or宿泊(出張)手当旅費交通費
訪問先へのお土産実費精算 交際費
取引先との会食実費精算交際費
出張者の昼食出張手当旅費交通費
現地でのコピー代出張手当旅費交通費

出張手当に何を含めるかによって、経費申請の対象も変わるため、出張旅費規程にて明確に定義し、出張者に浸透させるよう心がけましょう。

日当の経費処理上のまとめ

ここまで日当の税金の取り扱いや仕訳方法について整理してきました。それらをまとめると以下の通りです。経理部門の皆様の参考になれば幸いです。

・日当は非課税。
・日当は給与ではない。
・日当の勘定科目は旅費交通費。
・日当を支給する場合、出張旅費規程の作成が必要。
・日当の対象範囲によって、個人の立替負担が変わる。

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