もくじ
2026年4月の国内ビジネスホテル平均価格は、新年度の開始に伴い、前月とは対照的な動きを見せました。平日の平均価格は10,093円(前月比+3.4%)と上昇に転じた一方、休日の平均価格は16,722円(前月比-9.3%)と、3月の記録的な高騰から落ち着きを見せる結果となりました。
平日の価格上昇の背景には、新年度入りによる企業活動の活発化が挙げられます。新人研修や期首の挨拶回り、プロジェクト始動に伴う出張需要が全国的に増大し、ビジネス需要が底堅く推移しました。
一方で、休日の価格が下落した要因としては、3月に重なった「卒業旅行」「春休み」「3連休」といった強力なレジャー需要のピークが一段落したことが考えられます。ただし、4月下旬からは大型連休(ゴールデンウィーク)の影響が予約価格に現れ始めており、休日価格は依然として高い水準を維持しています。総じて4月は、「堅実なビジネス需要の戻り」と「レジャー需要の端境期(および連休への助走)」が色濃く反映された1ヶ月となりました。
2026年4月の平日における国内ビジネスホテルの平均価格は「10,093円」となり、先月から3.4%増加しました。

※平均価格は、月曜日から木曜日までの宿泊価格の平均値を用いて算出しています。
2026年4月の休日における国内ビジネスホテルの平均価格は「16,722円」となり、先月から9.3%減少しました。

※平均価格は、土曜日の宿泊価格の平均値を用いて算出しています。
2026年4月の曜日別平均宿泊価格は、ビジネスとレジャーのサイクルが顕著に表れる結果となりました。月曜日を基準(100.0%)とした標準率で見ると、週の始まりと週末に需要が集中する特有の波が確認できます。

今月は月曜日の平均価格が11,267円と、平日の中では突出して高い傾向にありました。これは新年度特有の動きとして、週初めからの研修や会議に合わせた前泊・当日泊の需要が集中したためと推察されます。火曜日(9,368円)から水曜日(9,092円)にかけては一旦落ち着きを見せるものの、木曜日から再び週末に向けて上昇に転じています。
土曜日の平均価格は16,374円(標準率145.3%)となり、全曜日の中で最高値を記録しました。3月(標準率200%超)ほどの極端な差ではないものの、依然として週末のレジャー需要は高く、さらに4月後半からはゴールデンウィークの先取り需要が価格を押し上げる要因となりました。また、日曜日の価格が13,059円(標準率115.9%)と、月〜木曜日の水準を上回っている点も特徴的であり、連休に絡めた延泊や観光需要の強さが伺える結果となっています。
| 都道府県 | 2026年4月 |
| 福岡県 | 16,679 |
| 東京都 | 16,492 |
| 京都府 | 14,941 |
| 青森県 | 14,342 |
| 広島県 | 13,554 |
2026年4月の平日における宿泊料金が最も高かったのは、福岡県の16,679円でした。次いで、東京都(16,492円)、京都府(14,941円)と続き、主要都市が上位を占めています。注目すべきは4位の青森県(14,342円)で、通常期とは異なる異例の高値を記録しました。
| 都道府県 | 2026年4月 |
| 新潟県 | 7,250 |
| 鹿児島県 | 7,251 |
| 群馬県 | 7,314 |
| 秋田県 | 7,461 |
| 和歌山県 | 7,517 |
2026年4月の平日において最も低価格だったのは、新潟県の7,250円でした。次いで、鹿児島県(7,251円)、群馬県(7,314円)と続きます。これらのエリアは、新年度の出張需要や大型連休前の観光端境期が重なり、比較的落ち着いた価格設定となったと考えられます。
2026年4月の平日宿泊価格の上昇率(増減率)を見ると、特定の地方都市で驚異的な伸びを記録しました。
| 都道府県 | 2026年3月 | 2026年4月 | 増減率 |
| 青森県 | 6,905 | 14,342 | 107.70% |
| 富山県 | 7,749 | 11,791 | 52.17% |
| 徳島県 | 7,816 | 10,051 | 28.60% |
| 広島県 | 10,660 | 13,554 | 27.15% |
| 長野県 | 9,619 | 12,223 | 27.08% |
前月比で2倍以上という突出した高騰を見せました。これは、4月下旬に開催される日本屈指の桜の名所「弘前さくらまつり」を背景とした観光需要が最大要因です。全国的に桜の開花が北上する中、この時期の青森に予約が一点集中し、平日のビジネスホテル価格を極端に押し上げる結果となりました。
4月中旬の「立山黒部アルペンルート」の全線開通に伴う観光客の流入が影響しています。世界的な知名度を誇る「雪の大谷」を目当てとしたインバウンド需要も重なり、拠点となる富山市周辺の価格が高騰しました。
広島県は「平和記念資料館」周辺の安定したインバウンド需要に加え、春のプロ野球開幕による遠征ファンや、瀬戸内の観光シーズン入りが重なりました。徳島県についても、気候の安定に伴う観光実需が平日価格を底上げしています。
善光寺周辺の観光や、春の大型イベント、新年度の企業研修などの需要が重なり、3月の閑散期から一転して価格が上昇しました。
4月の下落率(狙い目)ランキングでは、3月に「歴史的高騰」を見せたエリアが反動で上位に並びました。
| 都道府県 | 2026年3月 | 2026年4月 | 増減率 |
| 京都府 | 20,461 | 14,941 | -26.98% |
| 大分県 | 10,163 | 7,616 | -25.06% |
| 三重県 | 9,976 | 7,696 | -22.86% |
| 香川県 | 10,574 | 8,472 | -19.88% |
| 東京都 | 19,430 | 16,492 | -15.12% |
3月に卒業旅行や桜のピークで限界まで価格が吊り上がっていた京都・東京は、4月の平日に関しては大幅な価格調整が入りました。依然として絶対的な価格は高いものの、3月の「異常値」とも言える高騰からは脱し、出張者にとっては相対的に「予約がしやすく、価格も落ち着いた」状況となっています。
これらの温泉地・観光地を抱えるエリアは、3月の学生旅行シーズンが終了し、GW(ゴールデンウィーク)の本番を迎える前の「谷間」の期間となったことで、集客のために平日の価格を抑える傾向が見られました。
3月に「うどん巡り」や「卒業旅行」で賑わった反動により、4月は平日の需要が一時的に落ち着きました。レジャー層が休日や連休にシフトしたため、平日の出張利用としては非常にコストパフォーマンスの良い時期となっています。
2026年4月の主要5都市における価格推移を分析すると、先月に続き「週末の極端な高騰」というトレンドを維持しつつも、「週後半(木曜日)からの早期の立ち上がり」という新たな傾向が確認されました。これは、大型連休(ゴールデンウィーク)に向けたレジャー層の前乗り需要や、新年度の出張が週後半に集中した影響と考えられます。
ビジネス出張の観点からは、月曜日〜水曜日であれば多くの都市で予算内に収めることが可能ですが、木曜日以降は都市によって価格が急変するため、旅程管理には細心の注意が必要です。
| 都道府県 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
| 北海道 | 9,413 | 8,835 | 8,960 | 10,255 | 12,095 | 16,539 | 10,363 |
| 東京都 | 14,417 | 15,034 | 17,169 | 19,350 | 23,950 | 29,982 | 14,879 |
| 愛知県 | 12,057 | 12,270 | 12,692 | 10,797 | 10,600 | 17,373 | 14,217 |
| 大阪府 | 11,193 | 9,610 | 9,919 | 11,792 | 12,325 | 17,060 | 10,767 |
| 福岡県 | 15,561 | 16,439 | 15,315 | 19,400 | 26,650 | 34,300 | 20,270 |
4月の福岡は、土曜日の平均価格が34,300円と、5都市の中で最高値を記録しました。特筆すべきは、金曜日の時点で26,650円、さらには日曜日も20,270円と、週を通じて価格が下がりきらない「超高稼働」の状態にあることです。福岡市内の慢性的なホテル不足に加え、アジア圏からのインバウンド客が週末を中心に殺到していることが要因と推測されます。
東京は月曜日の14,417円から始まり、火・水・木と段階的に価格が上昇。金曜日には23,950円、土曜日には29,982円に達しました。週後半に価格が跳ね上がる傾向が強く、金曜日を含む出張は、平日であっても3月より手配難易度が一段と高まっています。
愛知(名古屋)は、月曜日から木曜日までは1万円台前半で推移しており、ビジネス利用において高い安定性を見せています。しかし、日曜日の価格が14,217円と、木・金曜日を上回る動きを見せました。これは翌月曜日の朝から活動するビジネス層の前泊需要が、新年度の本格始動に伴い強まったためと考えられます。
大阪と北海道(札幌)は、比較的似た推移を辿っています。週前半は9,000円〜1万円前後とリーズナブルに推移し、土曜日に17,000円前後のピークを迎えます。両エリアとも平日の選択肢が豊富であり、新年度の出張先としては比較的コストコントロールがしやすいエリアと言えます。
他の都市と比較して、月曜日からすでに14,366円と高水準であり、水曜日から金曜日にかけては2万円台を推移するなど、平日・週末を問わず極めて強い需要が存在しています。ビジネス需要、インバウンド、春休みの観光需要が平日から複雑に交差しており、曜日による価格差(ボラティリティ)が比較的少ないのが特徴です。出張予算の確保が最も難しいエリアと言えます。
金曜日(26,680円)から一気に価格が跳ね上がり、土曜日は主要都市で最高値となる42,100円を記録しました。月曜日(11,883円)の約3.5倍という驚異的な高騰です。福岡市はドームや大型施設でのコンサート、イベントが週末に集中しやすく、かつアジアからのインバウンド需要も旺盛なため、慢性的な「週末のホテル不足」が3月も顕著に表れています。
平日は1万円台前半で比較的安定していますが、土曜日に39,440円と突発的なピークを迎えます。これは名古屋周辺における週末の大型ライブ・イベント需要や、テーマパークへの家族連れ(春休み需要)が土曜日に一極集中した結果と推測されます。金曜日までは適正価格で宿泊できるため、出張スケジュールのコントロールが効きやすい都市です。
2月の雪まつり特需からは落ち着いたものの、金曜日(23,420円)と土曜日(31,150円)は依然として高水準です。春休みを利用した「駆け込みのウィンタースポーツ需要」や週末の観光客が金曜・土曜に集中していることがわかります。日曜・月曜は1万円前後まで落ち着くため、週の前半を狙うのがコストメリットに繋がります。
月曜日(9,688円)から土曜日(21,528円)まで、綺麗な右肩上がりのカーブを描いています。土曜日の高騰はあるものの、東京や福岡と比較するとその上昇幅は抑えられており、インバウンドやUSJなどのレジャー需要がありながらも、主要都市の中では比較的コストを抑えて手配しやすい状況であったことが伺えます。また、日曜日(8,330円)は5都市中で最安値となっています。
2026年5月は、「ゴールデンウィーク(GW)の超高騰期」と、連休明けの「ビジネス需要の再開」という、極端な二段構えの月となります。特に5月後半は、4月に青森や富山で見られたような「地方イベントによる局地的高騰」が各地で発生しやすいため、以下の4つの対策を実践してください。
5月1日から5月6日頃までは、全国のビジネスホテルが観光客向けの「特別レジャー価格」に設定されています。4月の福岡や東京のデータからも分かる通り、週末や連休は平日の2倍〜3倍の価格に跳ね上がるため、この期間の出張は原則として避けるべきです。どうしても必要な場合は、ビジネスホテルではなく、あえて都心の「オフィス街にあるカプセルホテル」や「郊外のロードサイドホテル」を狙うことで、数千円単位のコストカットが期待できます。
5月7日(木)以降、日常のビジネスサイクルに戻りますが、連休明け直後の木・金曜日は、溜まっていた案件の処理や週末のレジャー層の「後乗り」が重なり、再び価格が上昇しやすくなります。5月の出張を最もリーズナブルに抑えるなら、5月12日(火)〜14日(木)、あるいは5月19日(火)〜21日(木)の週半ばに設定するのが、データに基づいた最も効率的な戦略です。
4月の青森(前月比+107%)の例にあるように、5月は「祭り」や「屋外イベント」が全国で本格化します(例:神田祭、三社祭、葵祭など)。これらの開催地では、たとえ平日であっても周辺の宿泊価格が暴騰します。出張先が決まったら、まずは「その時期に地域イベントがないか」を検索してください。もし重なっている場合は、4月の対策同様、隣接する自治体や特急停車駅から離れた駅周辺での宿泊を検討してください。
4月の定点観測で、週末価格が3万円を超えた福岡や3万円に迫る東京は、もはや「直前予約」が不可能なエリアになりつつあります。5月は気候も良く、観光需要が一段と強まるため、これらの主要都市への出張は「最低2週間前」、理想的には「3週間前」の予約確定を徹底してください。直前になればなるほど、空室があっても1泊4万円以上の高級プランしか残らないリスクが極めて高い状況です。
BORDERは、日本の国内47都道府県のビジネスホテルの宿泊価格を随時観測し、データ化したうえで公表しています。具体的な数値が気になる方は下記のリンクよりご確認ください。なお、データは一か月ごとに更新
【2026年最新】出張ホテルの価格推移・平均相場|主要都市の最新データ
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