もくじ
2026年3月の国内ビジネスホテルの平均価格は、平日と休日で非常に鮮明なコントラストを描く結果となりました。平日の平均価格は9,763円(前月比-2.5%)とわずかな下落を見せた一方で、休日の平均価格は18,429円(前月比+36.9%)と大幅な高騰を記録しています。
この休日の価格急騰の背景には、3月特有の強いレジャー需要とカレンダー配列が大きく影響しています。具体的には、学生の「卒業旅行」や「春休み」シーズンに突入したことに加え、下旬にかけての「桜・お花見」を目当てとしたインバウンド(訪日外国人)および国内旅行者の需要が一気に重なりました。さらに、2026年3月は20日(春分の日)から22日にかけての3連休があったことも、休日の宿泊単価を力強く押し上げる要因となっています。
一方で平日の価格が微減となった要因としては、年度末(期末)に向けて企業の一般的な出張需要が一時的に落ち着きを見せたことなどが考えられます。総じて2026年3月は、「ビジネス需要の落ち着き」と「春のレジャー需要の爆発的な増加」という2つの事象が、平日・休日の価格差として明確に表れた1ヶ月であったと言えます。
2026年2月の平日における国内ビジネスホテルの平均価格は「9,763円」となり、先月から2.5%減少する結果となりました。

※平均価格は、月曜日から木曜日までの宿泊価格の平均値を用いて算出しています。
2026年2月の休日における国内ビジネスホテルの平均価格は「18,429円」となり、先月から36.9%上昇する結果となりました。

※平均価格は、土曜日の宿泊価格の平均値を用いて算出しています。
2026年3月の曜日別平均宿泊価格は、週の初めから週末に向けて綺麗な右肩上がりのカーブを描き、土曜日に価格のピークを迎えた後、日曜日に一気に最安値へと下落する顕著なトレンドが確認されました。月曜日を基準(100.0%)とした標準率で見ると、曜日ごとの需要の波が極めて明確に表れています。

月曜日の8,524円から木曜日の10,855円にかけて、平日の価格も日を追うごとに約10%ずつ緩やかに上昇しています。週の後半に向けて、出張等のビジネス利用に加えて、混雑を避けて早めに移動を開始するレジャー層の需要が段階的にミックスされていった様子が伺えます。
土曜日の平均価格は18,429円となり、月曜日の2倍以上という突出した高値となりました。これは先述の通り、3月特有の春休みや卒業旅行、お花見需要といった強力なレジャー客層の宿泊が土曜日に集中したためです。インバウンド需要の底上げも相まって、都市部・観光地問わず強気な価格設定が市場全体を牽引したと考えられます。
| 2026年3月 | |
| 京都府 | 20,461 |
| 東京都 | 19,430 |
| 福岡県 | 14,698 |
| 神奈川県 | 14,668 |
| 沖縄県 | 14,000 |
2026年3月の平日における宿泊料金が最も高かったのは京都の20,461円でした。春の京都は観光客も多く、宿泊費用が高騰したものと思われます。続いて、東京、福岡、神奈川と続きました。
2026年3月の平日における宿泊料金が最も安かったのは新潟の6,141円でした。以降は、岩手、鹿児島、青森、和歌山と続きます。ただし、それ以降の都道府県との金額差は小さく、首都圏、主要観光エリア以外はほぼ同等と考えてよさそうです。
| 2026年3月 | |
| 新潟県 | 6,141 |
| 岩手県 | 6,603 |
| 鹿児島県 | 6,787 |
| 青森県 | 6,905 |
| 和歌山県 | 6,941 |
2026年3月の平日における宿泊価格の上昇率を見ると、日本を代表する歴史的観光地である関西エリアと、首都圏エリアが上位を占める結果となりました。全国的な平日の平均価格は前月比で微減(-2.5%)であったにもかかわらず、これらのエリアでは平日であっても局地的に宿泊需要が爆発し、価格が急騰していることがわかります。
| 2026年2月 | 2026年3月 | 増減率 | |
| 京都府 | 10,752 | 20,461 | 90.30% |
| 奈良県 | 7,431 | 12,438 | 67.38% |
| 埼玉県 | 8,750 | 11,709 | 33.82% |
| 香川県 | 7,907 | 10,574 | 33.74% |
| 東京都 | 15,123 | 19,430 | 28.49% |
この2府県の圧倒的な価格高騰は、3月下旬から本格化する「桜シーズン」による影響が最大要因です。円安を背景としたインバウンド(訪日外国人)の需要が極めて高く、そこに国内の卒業旅行や春休み旅行の客層が合流しました。これらのレジャー客は休日に限らず平日も連泊で滞在するため、平日のビジネスホテルの在庫が枯渇し、京都では前月比約1.9倍という記録的な価格上昇を引き起こしました。
東京都は、桜や春休みなどの観光需要・インバウンド需要のハブとなっていることに加え、年度末の引っ越し(転勤・進学)に伴う一時的な宿泊需要も重なり、平日価格を約3割押し上げました。埼玉県については、さいたまスーパーアリーナ等の大型施設での春のイベント・コンサート需要に加え、東京都内のホテル価格高騰と満室を避けた層が近隣県に流れる「波及効果(スピルオーバー)」の恩恵を受けたと考えられます。
香川県は、気候が良くなる春先から「瀬戸内海の島めぐり」や「うどん巡り」、四国お遍路のスタートなど、観光需要が大きく伸びるエリアです。特に近年は、SNS映えするスポット(父母ヶ浜など)が若年層に人気を集めており、3月は学生の卒業旅行の滞在先として平日の需要を大きく押し上げた要因と推測されます。
2026年3月の宿泊価格において、前月(2月)から最も平均価格が下落した都道府県のトップ5は上記の通りとなりました。いずれの県も30%を超える大幅な値下がりを記録していますが、これは「3月の需要が極端に低迷した」というよりも、「2月に発生していた局地的な特需による価格高騰が落ち着き、通常水準に戻った」という反動減の側面が強いと考えられます。
| 2026年2月 | 2026年3月 | 増減率 | |
| 北海道 | 17,806 | 10,852 | -39.06% |
| 沖縄県 | 21,974 | 14,000 | -36.29% |
| 宮崎県 | 13,180 | 8,560 | -35.05% |
| 鹿児島県 | 10,205 | 6,787 | -33.49% |
| 千葉県 | 14,588 | 9,704 | -33.48% |
北海道の2月は「さっぽろ雪まつり」をはじめとする大規模な冬のイベントや、国内外からのウィンタースポーツ、流氷観光の需要が重なり、1年を通じてホテル価格が最も高騰する時期の一つです。3月に入るとこれらのピークが過ぎ、本格的な春の観光シーズン(大型連休等)を迎える前の閑散期(ショルダーシーズン)に入るため、その反動で価格が大きく下落しました。
沖縄県(2位)、宮崎県(3位)、鹿児島県(4位)
この南国3県に共通する大きな要因は、「プロスポーツチームの春季キャンプ」の終了です。毎年2月はプロ野球やJリーグなどのキャンプ地として、選手やチーム関係者、メディア、そして全国からのファンが長期滞在するため、ホテルの稼働率と価格が跳ね上がります。3月に入りこれらの特需が一斉に抜けたことが、約33〜36%という大幅な下落に直結しています。
千葉県(5位:-33.48%)
千葉県は3月もテーマパーク周辺の春休み需要が底堅いものの、前月からの比較という点では下落幅が大きくなりました。これは、2月に幕張メッセなどの大型施設で開催された大規模な展示会やイベント、あるいは大学受験シーズンなどの局所的な宿泊需要によって一時的に平均価格が引き上げられていた反動と推測されます。
2026年3月の主要5都市における曜日別の価格推移は、すべての都市において「週末(金・土曜日)の価格高騰」と「日曜日の急落」という明確な共通トレンドを描きました。一方で、平日のベース価格が高い「東京」、週末の価格が爆発的に跳ね上がる「福岡・名古屋(愛知)」など、都市ごとに需要の性質が大きく異なることが浮き彫りになっています。
ビジネス出張の観点からは、月曜日から木曜日までの宿泊であれば、東京を除く各都市で1万円台前半〜半ばで手配が可能ですが、金曜日・土曜日を含む旅程を組む場合は、深刻な予算超過やホテル不足のリスクを考慮する必要があります。
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
| 北海道 | 8,903 | 10,156 | 10,647 | 13,702 | 23,420 | 31,150 | 12,282 |
| 東京都 | 14,366 | 19,280 | 21,500 | 22,575 | 22,800 | 28,800 | 12,070 |
| 愛知県 | 10,550 | 11,636 | 11,259 | 13,864 | 18,653 | 39,440 | 12,801 |
| 大阪府 | 9,688 | 10,586 | 11,523 | 13,255 | 15,128 | 21,528 | 8,330 |
| 福岡県 | 11,883 | 13,842 | 15,236 | 17,831 | 26,680 | 42,100 | 10,075 |
他の都市と比較して、月曜日からすでに14,366円と高水準であり、水曜日から金曜日にかけては2万円台を推移するなど、平日・週末を問わず極めて強い需要が存在しています。ビジネス需要、インバウンド、春休みの観光需要が平日から複雑に交差しており、曜日による価格差(ボラティリティ)が比較的少ないのが特徴です。出張予算の確保が最も難しいエリアと言えます。
金曜日(26,680円)から一気に価格が跳ね上がり、土曜日は主要都市で最高値となる42,100円を記録しました。月曜日(11,883円)の約3.5倍という驚異的な高騰です。福岡市はドームや大型施設でのコンサート、イベントが週末に集中しやすく、かつアジアからのインバウンド需要も旺盛なため、慢性的な「週末のホテル不足」が3月も顕著に表れています。
平日は1万円台前半で比較的安定していますが、土曜日に39,440円と突発的なピークを迎えます。これは名古屋周辺における週末の大型ライブ・イベント需要や、テーマパークへの家族連れ(春休み需要)が土曜日に一極集中した結果と推測されます。金曜日までは適正価格で宿泊できるため、出張スケジュールのコントロールが効きやすい都市です。
2月の雪まつり特需からは落ち着いたものの、金曜日(23,420円)と土曜日(31,150円)は依然として高水準です。春休みを利用した「駆け込みのウィンタースポーツ需要」や週末の観光客が金曜・土曜に集中していることがわかります。日曜・月曜は1万円前後まで落ち着くため、週の前半を狙うのがコストメリットに繋がります。
月曜日(9,688円)から土曜日(21,528円)まで、綺麗な右肩上がりのカーブを描いています。土曜日の高騰はあるものの、東京や福岡と比較するとその上昇幅は抑えられており、インバウンドやUSJなどのレジャー需要がありながらも、主要都市の中では比較的コストを抑えて手配しやすい状況であったことが伺えます。また、日曜日(8,330円)は5都市中で最安値となっています。
2026年4月は、「新年度のスタート」に伴う特有のビジネス需要と、「桜シーズン・大型連休(GW)」に伴うレジャー需要が激しく交差する、ホテル手配の難易度が極めて高い1ヶ月となります。コスト上昇や「ホテル難民」を防ぐため、現場ですぐに実践できる4つの対策をまとめました。
4月末(4月29日の昭和の日)からはゴールデンウィーク(GW)期間に突入し、ビジネスホテルの価格も完全な「レジャー向け特別価格」へと跳ね上がります。予算超過を防ぐため、可能な限り出張や訪問スケジュールを前倒しし、4月の第1週から第3週(4月24日頃まで)に完了させる旅程を組むのが鉄則です。
3月のデータ(特に京都や東京)でも顕著だったように、桜の見頃を迎えるエリアでは国内外の観光客が押し寄せ、「平日だから安い」というこれまでの常識が通用しません。4月上旬〜中旬にかけて人気観光地やその周辺に出張する場合は、通常規定の宿泊費上限に収まらない可能性が高いため、事前の稟議(特例申請)の準備や、近隣県への宿泊、あるいは日帰りへの切り替えを早急に検討してください。
4月前半は、新入社員の集合研修や企業の年度初めイベントが全国の主要都市で開催されます。そのため、会議室を併設している大型ビジネスホテルや、ターミナル駅周辺のホテルは、平日であっても法人・団体のまとめ買いによって早々に満室となります。主要駅から電車で1〜2駅離れたエリアのホテルにターゲットを広げて検索すると、空室や適正価格のプランを見つけやすくなります。
価格変動が激しく、在庫がすぐに枯渇する4月は、「日程の目処が立った時点で、まずはキャンセル料が無料のプランで部屋を確保する」ことが最大の防御策です。ただし、超繁忙期にあたるため、ホテル側が通常よりも厳しいキャンセルポリシー(例:通常は前日まで無料のところ、3日前から100%など)を設定しているケースが多々あります。思わぬキャンセル料の発生を防ぐため、予約時の規定確認を必ず徹底してください。
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【2026年最新】出張ホテルの価格推移・平均相場|主要都市の最新データ
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