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旅費精算とは?出張後旅費精算の流れや注意点を解説(旅費精算書のテンプレートあり)

投稿日:2022.11.30 / 最終更新日:2025.06.16

旅費精算とは

旅費精算とは、出張で発生した交通費・宿泊費・日当などの旅費を、出張者が立て替えた分について会社に請求し、精算する業務のプロセスのことです。

出張においては、新幹線や航空券などの移動費用や宿泊施設などが発生します。また、多くの企業では出張日当を活用しています。これらの移動交通費や宿泊費用、出張手当は、「旅費」として経費処理することが一般的です。

旅費に関しては、新幹線や航空券など金額が大きいものは会社側で負担するのが一般的ですが、それ以外の費用については出張者による立替が一般的です。そして、出張者が立て替える場合は、精算申請することで、立替費用が支給されます。

適切な旅費精算は、出張者の金銭的負担を軽減するだけでなく、企業の経費管理や税務処理を正確に行うための重要な業務です。

この記事では、出張者が旅費を立て替えた場合の旅費精算方法や旅費精算書に記載すべき項目について解説します。また、おすすめの旅費精算テンプレートを紹介します。

 

旅費精算の流れ

出張においては、現地での接待やタクシー移動、書類印刷など、出張者による費用の立替が一定程度発生します。その場合の旅費精算は、以下の3つのステップで進められます。出張者と経理担当者の双方が理解しておくことで、スムーズな精算が可能になります。

1.交通費や宿泊施設など予め分かっていることは出張申請にて事前承認を得る

出張に行く前には、交通費や宿泊費など、あらかじめわかっている費用を申請しておくのが一般的です。この「出張申請」のタイミングで、出張の目的や想定される費用を会社に伝え、事前に承認を得ることで、無駄な出費やトラブルを防ぐことができます。また、事前に費用を整理しておくことで、出張後の精算もスムーズになります。

この時点で明確にしておくとよい主な項目は以下のとおりです。

 ・出張の目的と必要性

 ・出張期間と訪問先

 ・予想される交通費(新幹線、航空券、現地交通費など)

 ・宿泊費用の概算

 ・日当の算定基準

特に海外出張の場合は、為替レートや現地での支払い方法についても事前に確認しておくことが重要です。

 

2.現地で発生した出張旅費を含めた出張精算書を提出

出張終了後、実際にかかった交通費・宿泊費・タクシー代・飲食代などを、旅費精算書に正確に入力しましょう。必要事項の記入漏れや入力間違いがあると、経費処理が行われないので慎重に入力しましょう。とくに、出張後は記憶が曖昧になりがちなので、出張中に随時記載することをおススメします。

また、精算には領収書の提出が必須です。領収書のもらい忘れがあると、精算できない場合もあるため、出張中は必ず忘れずに受け取って保管しておきましょう。

精算書には、以下の情報を正確に記載します。

 ・実際にかかった交通費(利用日、交通手段、区間、金額)

 ・宿泊費用(宿泊日、施設名、金額)

 ・日当(出張日数に応じた算定)

 ・その他経費(会議室利用料、資料代、通信費など)

重要なポイント

 ・領収書を必ず取得し、精算書と合わせて提出

 ・出張中にこまめに記録を取り、帰社後すぐに精算書を作成

 ・記入漏れや計算ミスがないように慎重にチェック

 

3.経理部が出張精算書の内容を確認の上、経費処理を実施

出張精算書に誤りがなければ、経理部門が確認のうえ精算処理し、出張者に立替費用が支給されます。なお、会社によっては経理部門への提出の前に上長によるチェックが入る場合もあるので確認しましょう。

経理部門では、提出された精算書について以下の観点から確認を行います。

 ・旅費規程との整合性確認

 ・領収書との照合

 ・計算の正確性チェック

 ・会計仕訳に必要な情報の確認

 

国内出張と海外出張での旅費精算の違い

旅費精算で記載すべき項目は、原則、国内・海外による差異はありませんが、海外出張の場合、下記の点については注意する必要があります。

為替レートが適切に設定されているか

海外出張では、現地通貨で支払うことが多いため、精算時には適切な為替レートが用いられているか確認する必要があります。

確認すべきポイント

 ・会社の旅費規程で定められた為替レート基準となっているか

 ・支払い日と精算日の為替レート差異の処理方法

 ・公的機関が発表する基準レート(TTS、TTBなど)の使用

多くの企業では、支払い日の銀行レートや月末レートなど、明確な基準を設けています。出張者は事前にこの基準を確認し、正確な換算を行う必要があります。

 

宿泊費と日当が適切に記載されているか

海外出張においては、宿泊費用は実費精算となり、日当は別に支給されるケースが一般的です。

国内出張との主な違い

 ・国内出張:日当に宿泊費が含まれる場合が多い

 ・海外出張:宿泊費は実費精算、日当は別途支給

そのため、旅費精算書には宿泊費と日当が混在する形になるので記載漏れがないか注意しましょう。

また、それぞれに対応する領収書や根拠資料を添付する必要となるため、出張中から丁寧に記録を取ることが重要です。

 

海外の出張経費精算について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

海外出張における経費精算のポイントを解説。精算が楽になる方法も紹介。

 

出張旅費精算書に必要な項目

出張旅費精算書には下記のような項目が必要になります。また、海外出張時の注意点も含めて解説します。

①基本情報

出張に関する基本的な情報を入力します。

 ・申請日

 ・氏名

 ・所属部署

 ・出張期間(開始日~終了日)

 ・出張先(都市名、国名)

 ・出張の目的・内容

 

②宿泊料金・日当

国内出張においては宿泊料金が日当に含まれるケースがよくあります。そのため、入力欄は、後述の交通費・その他費用と分けて設けることが一般的です。

 ・宿泊料金

 ・日当/手当

 

③交通費・その他費用

交通費やその他費用は時系列で記載する形式が一般的です。交通費であれば、利用日、交通手段、利用区間、金額を記載します。また、交際費等に関しては備考欄に目的を記載します。

 ・交通手段

 ・経路

 ・金額

 ・その他経費(会議室利用料、資料代、通信費など)

 

④海外出張時の追加注意点

 ・為替情報(適用レート、換算日など)

 ・現地支払い方法(現金、クレジットカードなど)

 ・税務関連(現地での税金支払い状況、免税手続きの有無)

各項目には対応する領収書や証憑書類を添付し、第三者が見ても内容を理解できるよう詳細に記載することが重要です。

出張費用のまとめページはこちら

出張費用の勘定科目や課税処理、経費精算プロセスを解説

 

出張旅費精算書をチェックする際の注意点

申請された出張旅費が正しいか

申請者の申請内容が出張旅費規程を満たしているかを確認しましょう。具体的な確認点は以下の通りです。

 ・旅費規程に定められていない経費が申請されていないか。

 ・旅費規程に則った申請が行われているか

  (例:エコノミークラスのみ使用可能な役職の出張者がビジネスクラスを利用している)

 

会計時の仕訳に必要な情報が網羅されているか

申請書に記載の情報が不十分だと、経理部が会計仕訳がスムーズにいきません。例えば、現地で借りた施設等が社員との打ち合わせで使用した場合は「会議費」になりますが、お客様との打ち合わせで使用した場合は「交際費」に該当する場合、申請書に貸会議室利用とだけ書いてあると、経理部では判断ができず、出張者に確認をとる必要が発生します。

 

日当が正しいか

出張者が日当を把握していないことは多々あります。例えば、日帰り出張と宿泊出張で日当が異なる場合に誤った日当を入力しているケースが想定されます。旅費精算書に出張者自身が日当を入力する場合は、日当が正しいか確認しましょう。

 

領収書の有無による精算について

領収書の取得状況に応じた適切な処理方法を確認します。

領収書がある場合

 ・領収書の記載内容と精算書の整合性確認

 ・宛名、日付、金額、但し書きの正確性チェック

 ・インボイス制度対応状況の確認(適格請求書発行事業者の登録番号記載など)

領収書がない場合

 ・会社規程で定められた証明方法の適用

 ・出金伝票や支払証明書での代替処理

 ・金額上限の設定(通常は3万円未満など)

インボイス制度への対応:2023年10月から始まったインボイス制度により、消費税の控除には「適格請求書(インボイス)」が必要です。旅費に関する領収書でも、対象となる事業者からのインボイスがあるかどうかをチェックしておきましょう。

 

旅費精算を効率よくするために

旅費精算業務の効率化は、出張者の負担軽減と経理部門の業務効率向上の両方を実現します。具体的な改善方法を紹介します。

 

旅費精算システムを導入する

クラウド型の精算システムを導入することで、入力ミスや領収書の紛失リスクを軽減できます。スマホでの申請・承認も可能になり、外出先からでも対応しやすくなります。

 

社内ルール統一

申請方法・支給条件・締切などを明文化したガイドラインを整備し、出張者にも共有しましょう。混乱が減り、経理側の対応も簡素化されます。

 

法人カードでの精算

立替払いを減らすために、法人カードを活用すると便利です。経費の見える化にもつながり、経理処理の負担も軽減されます。

 

計算ソフト用のテンプレートの作成

ExcelやGoogleスプレッドシートで、入力項目が整った旅費精算テンプレートを作っておくと、出張者も記入しやすくなります。

 

旅費精算書のテンプレートをダウンロードしたい方はこちら

BORDERでは、出張命令書・出張申請書・出張報告書・旅費精算書のテンプレートを提供しています。これらの資料が欲しい方はこちらよりダウンロードが可能です。

 

おすすめの旅費精算書のテンプレートをご紹介

出張者のために企業が用意する旅費精算書は、上記の注意点を考慮したフォーマットである必要があり、ゼロから作成するのは大変です。

そのため、既に完成している旅費精算書をベースとするのもよいでしょう。ここではおススメの旅費テンプレートを紹介します。

マネーフォワード クラウド経費が提供する旅費精算書のテンプレートです。複数のタイプがあるので、自社に合ったテンプレートを活用ください。

https://biz.moneyforward.com/expense/templates

三富株式会社が提供する旅費精算書テンプレートです。海外向けに為替レートが組み込まれている点が特徴です。

出張精算は、出張者にとって非常に負担の大きな業務の一つです。スムーズな精算が行えるよう旅費規程や精算申請フォーマットを整備しましょう。

 

領収書の電子化

領収書は、スマートフォンで撮影してクラウド上に保存できるツールを使うと、紙で保管する手間がなくなり、管理がとてもラクになります。
外出先でもすぐに記録できるので、領収書の紛失リスクを減らすことにもつながります。

さらに、ペーパーレス化によって業務の効率化が進み、保管スペースの削減や検索の手間も軽減されます。
近年では、電子帳簿保存法に対応したツールも増えており、法令対応の観点でも導入のメリットがあります。

 

旅費精算を効率化するために出張管理システムがおすすめ

出張手配や精算作業をまとめて効率化できるのが「出張管理システム」です。航空券やホテルの手配、社内の申請・承認、旅費精算までを一つのツールで完結できるため、業務全体が大幅に省力化されます。

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