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【2025年最新】フィリピン出張・入国ガイド|ビザからeTravelまで徹底解説

投稿日:2023.04.03 / 最終更新日:2025.12.29

フィリピン出張の概要

フィリピンは、その成長著しい経済と、英語を公用語とする優秀な労働力を背景に、日本企業の進出やビジネス交流が加速しています。

しかし、マニラ首都圏の交通渋滞や、頻繁に変更される入国規制、ビザの厳格な運用など、スムーズな出張を実現するためには事前の緻密な準備が欠かせません。

本セクションでは、ビジネス渡航の拠点となる主要都市の特性と、トラブルを避けるために最低限押さえておくべき法的要件について解説します。

ビジネス渡航で想定される主な都市・空港

フィリピン出張において主要な拠点となるのは、以下の3つのエリアです。目的地によって利用する空港や移動時間が大きく異なるため、注意が必要です。

都市・エリア主要な産業・特徴利用する主な空港
マニラ首都圏
(メトロマニラ)
金融・IT・コールセンター・製造業本社が集中し、マカティやBGCがビジネスの中心地ニノイ・アキノ国際空港
(NAIA)※ターミナルが4つあり、航空会社ごとに異なるため要確認。
セブIT・BPO産業と観光業が盛んな、マニラに次ぐ経済圏マクタン・セブ国際空港
(CEB)
クラーク
(パンパンガ州)
経済特区として発展中で、製造業や物流拠点の進出が多いクラーク国際空港
(CRK)

出張者が事前に押さえるべきポイント(ビザ、パスポート、有効期限など)

フィリピン入国に際して、日本のパスポート保持者がビジネス目的(商談、会議、市場調査等)で渡航する場合、以下の要件を満たしている必要があります。

パスポートの有効期限

入国時点で「滞在日数+6ヶ月以上」の残存有効期間があることが推奨されます。

ビザの要件

 30日以内の無報酬のビジネス活動であれば、「30日間の無ビザ滞在」が認められています。ただし、現地で報酬を得る活動や長期滞在、工場内での作業を伴う場合は、事前に「9(g)就労ビザ」や「特別就労許可(SWP)」などの取得が必要になるケースがあります。

eTravel(イートラベル)の登録

フィリピン入国には、出発の72時間前以内にオンライン登録システム「eTravel」への入力が義務付けられています。登録後に発行されるQRコードは、チェックイン時および入国審査で提示が必要です。

復路チケットの保持

フィリピン入国審査では、「フィリピンから出国する航空券(第三国行き含む)」を所持していることが必須条件です。片道チケットのみでの入国は原則認められません。

チェックポイント 

フィリピンの入国管理は時期により運用が厳格化されることがあります。出張者のパスポート残存期間が半年を切っている場合は、余裕を持って更新手続きを促しましょう。

日本人出張者のビザ要件

フィリピンへのビジネス渡航では、「何をするか」によって必要なビザが異なります。日本のパスポート保持者は観光目的(無ビザ)での入国が可能ですが、ビジネスの内容によっては適切な許可を取得しないと、不法就労とみなされるリスクがあるため注意が必要です。

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30日以内の無査証ビザ滞在(短期ビジネス)

商談、会議への出席、市場調査、契約締結など、現地で報酬が発生しない活動であれば、30日以内の無ビザ滞在が認められています。

条件: フィリピン入国時に30日以内に出国する帰路の航空券を所持していること。

短期就労許可(SWP:Special Working Permit)

現地法人のオフィスや工場などで、実務的な作業や技術指導、監査などを行う場合は、滞在期間が短くてもSWPの取得が必要になるケースがあります。

  • 対象: 30日〜最大6ヶ月以内の短期就労。
  • 注意点: 入国後にフィリピン移民局(BI)で申請します。観光ビザ(または無ビザ入国後の延長)の状態で行う「労働」を合法化するための許可証です。

就労ビザ(9gビザ)

長期間(半年以上)フィリピンに駐在・滞在して業務を行う場合に必要となる、最も一般的な就労ビザです。

  • 取得までの流れ: 労働雇用省(DOLE)から外国人雇用許可(AEP)を取得した後、移民局に申請します。取得までに数ヶ月を要するため、それまではSWPで対応するのが一般的です。

渡航前チェックリスト(企業・出張者向け)

フィリピン出張をスムーズに進めるためのチェックリストです。企業担当者が「出張規定」として配布できるレベルにまとめています。

【企業・管理者向け】管理体制のチェック

  • 緊急連絡網の整備: 万が一の際、現地法人・出張者・日本本社が連携できる体制があるか確認が必要です。
  • セキュリティ情報の共有: 外務省の「たびレジ」への登録を推奨し、渡航制限地域の確認が必要です。
  • 法人カード・仮払金の準備: フィリピンはキャッシュレス化が進んでいる一方、現金(チップ等)が必要な場面も多いため準備が必要です。

【出張者向け】出発直前の必携アイテム

  • パスポート: 入国時に滞在日数+6ヶ月以上の有効期限があるか確認してください。
  • eTravelの登録: 出発72時間前以内に登録し、QRコードをスマホ保存と印刷して準備してください。
  • eチケット控え(往復): 入国審査で提示を求められるため、印刷して持参してください。
  • ホテルの予約確認書: 宿泊先情報の提示が必要のため、印刷して持参してください。
  • 英文の在職証明書・招待状: 入国審査でビジネス目的を詳しく問われた際にあるとスムーズです。
  • モバイルWi-FiまたはSIMカード: フィリピンの公共Wi-Fiは不安定なため、自前の通信手段の用意がおすすめです。
  • 変換プラグ(タイプA/B3/C): フィリピンは日本と同じタイプAが多いですが、電圧が220Vのため、精密機器は電圧対応を確認してください。

フィリピン入国手続きの流れ(到着空港での動き方)

1. 入国審査(Immigration)

機内を降りたら「Immigration」の表示に従って進みます。

提示するもの

  • パスポート、eTravelのQRコード(スマホ画面または印刷)、帰りの航空券(eチケット)。

聞かれること

  • 滞在目的(Business / Meeting)、滞在期間、宿泊先など。ビジネス目的の場合、稀に名刺の提示を求められることもあります。

2. 預け荷物の受け取り(Baggage Claim)

入国審査を通過後、モニターで搭乗便のターンテーブルを確認し、荷物を受け取ります。荷物が出てくるまで時間がかかることが多いため、余裕を持って行動しましょう。

3. 税関申告(Customs)

申告するものがない場合は「Green Channel(免税)」へ進みます。 ※1万USドル相当額以上の外貨や、5万フィリピンペソ以上の持ち込み・持ち出しには申告が必要です。

4. 到着ロビー・両替・SIMの確保

ロビーには両替所やATM、現地SIMカード(Globe/Smart)の販売カウンターがあります。市内の移動でキャッシュレス決済が使えない場合に備え、最低限の現金(数千ペソ程度)を確保しておくのが賢明です。

空港から市内までの移動手段

推奨される移動手段(優先順位順)

ホテルの送迎車(最も安全)

特徴: 事前に予約が必要ですが、到着ロビーでドライバーが名前を掲げて待機しているため、迷うことがありません。

リスク管理: 夜間到着や、初めてのフィリピン出張者には最も推奨される手段です。

配車アプリ「Grab」(利便性が高い)

特徴: 行き先と料金が予約時に確定し、ドライバー情報も記録されるため非常に安全です。空港内にGrab専用の乗り場があります。

リスク管理: 現地通信環境が必要なため、SIMやWi-Fiを事前に準備が必要です。

クーポンタクシー(定額制)

特徴: 行き先別の定額料金をカウンターで前払いする方式で、ぼったくりのリスクが低いです。

注意点: 一般のメータータクシーより高めですが、ぼったくりの心配が少なく、安全性が高いです。

避けるべき・注意が必要な手段

白タク・個人勧誘: 到着ロビーで「Taxi?」と声をかけてくる個人は100%ぼったくり、または犯罪に巻き込まれるリスクがあるため、絶対に無視してください。

イエロータクシー(空港公認メータータクシー): 公認ではありますが、稀にメーターを回さない、遠回りをするといったトラブルがあります。乗車時に必ず「Meter, please.」と確認が必要です。

【管理者のためのリスク管理アドバイス】

出張者の安全を第一に考えるなら、「ホテルの送迎」または「Grabの利用」を社内ルールとして推奨しましょう。特にマニラの渋滞は深刻なため、移動時間には1〜2時間の余裕を持たせるよう指導することが重要です。

滞在中の注意点(ビジネス慣行・ルール)

フィリピン特有のビジネス慣行

「面子(メンツ)」を尊重する

フィリピン人はプライドが高く、人前で叱責されることを極端に嫌います。もしミスを指摘する必要がある場合は、必ず別室に呼び、1対1で穏やかに伝えるのが鉄則です。

「フィリピン・タイム」への理解と対策

 渋滞の影響もあり、約束の時間に遅れることは珍しくありません。しかし、ビジネス会議は時間通りに始まることが増えています。自社側は余裕を持って行動しつつ、相手が遅れた場合も寛容な態度を見せるのがマナーです。

ハイ・コンテクストな会話

フィリピン人は「No」とはっきり断ることを避け、曖昧な返答(「I’ll try」など)をすることがあります。重要な事項は口頭だけで済ませず、必ず議事録を作成し、メールで「合意内容」を明文化して共有しましょう。

肩書きを重んじる文化

相手を呼ぶ際は、名前の前に「Mr.」「Ms.」を付けるだけでなく、「Atty.(弁護士)」「Engr.(エンジニア)」などの資格・職能に関連するタイトルを付けると、非常に敬意を払っていると受け取られ、関係構築に役立ちます。

治安・安全面での行動ルール

スマホの「歩きスマホ」厳禁

 路上でのスマホ操作は、ひったくりの標的になります。地図の確認などは建物の中や車内で行いましょう。

バッグは常に体の前で保持

リュックサックを背負うのではなく、前に抱えるのが現地での一般的な防犯対策です。

公共交通機関(ジープニー・電車)の利用は控える

スリのリスクが高いため、ビジネス渡航者はGrabやホテルタクシー、または社用車の利用を強くお勧めします。

出国時の手続きとオーバーステイ対策

滞在期限の確認とオーバーステイ

30日ルールの再確認

無ビザ入国の場合、滞在期限は30日間です。1日でも過ぎると「オーバーステイ(不法滞在)」となり、多額の罰金が課せられるだけでなく、次回の入国が拒否されるリスクもあります。

滞在延長の手続き

30日を超えて滞在する場合は、期限が切れる前に現地の入国管理局(Immigration)で滞在延長申請を行う必要があります。

6ヶ月以上滞在する場合の「ECC」取得

フィリピンに6ヶ月以上連続して滞在した外国人は、出国前に「ECC(Emigration Clearance Certificate:出国許可証)」を取得しなければなりません。

  • 取得場所: 空港では取得できません。必ず出発の1〜2週間前までに各地の入国管理局で手続きを済ませてください。
  • 注意点: これがないと、たとえフライト当日でも空港で出国を拒否されます。

空港での出国手続き

  • eTravelの登録: 入国時と同様、出国時にも「eTravel」への登録・申告が必要です。
  • 空港使用料(Terminal Fee): マニラやセブの国際線の場合、多くは航空券代に含まれていますが、地方空港からの国内線移動などでは現金での支払いが必要なケースがあります。念のため少額のペソを残しておくと安心です。

【管理者のためのリスク管理アドバイス】 出張者が予定外に滞在を延長する場合、管理者は「30日の期限」と「6ヶ月超えのECC」の2点を必ずリマインドしてください。これらは事務的なミスが法的な問題に直結するポイントです。

参考リンク・公式情報

渡航手続き・入国管理

治安・安全情報

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