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ビザ要否一覧(日本国籍)
シンガポールは東南アジアのビジネスハブとして世界中から多くの企業やビジネスパーソンが集まる人気の渡航先です。とりわけ日本からのビジネス渡航者にとっては、最先端のビジネス環境や交通の利便性、安定した法制度が魅力ですが、2025年から改定された就労ビザのルールや、必須となったSGアライバルカード(電子入国カード)など、最新の入国手続きの理解は不可欠です。
本記事では、無査証での短期ビジネス渡航の範囲やリスク、代表的なビザの種類と特徴から、SGアライバルカードの役割・申請方法、入国審査の流れまで、2025年最新の制度や手続き情報を網羅的かつ分かりやすく解説します。
シンガポールビジネスの成功は、適切なビザ取得と入国準備から始まります。渡航前に必要な情報を把握して、スムーズな入国・滞在を実現しましょう。
日本国籍者のシンガポール入国に必要な基礎知識
無査証入国の条件と制限
シンガポールは日本国籍者に対し、最長30日間の短期滞在であればビザの申請なし(無査証)で入国することが認められています。この特例は観光・商用(短期会議、商談、研修等)・外交・公用目的に適用されますが、入国審査で付与される滞在可能日数は入国管理官の判断(一般的には14〜30日間)となるため、許可された期間を必ず守る必要があります。ビザを必要としない条件を下記に整理します。
滞在目的 | 観光・短期出張等(給与を得る就労や長期滞在は除外) |
滞在期間 | 30日以内(最長)、入国審査で付与される許可期間を厳守 |
パスポート残存有効期間 | 入国日基準で6か月以上が必須 |
往復の航空券や次の目的地へのチケット | 提示を求められることあり |
宿泊先の確認書類 | ホテル予約確認書など用意推奨 |
SGアライバルカードの事前申請 | 到着3日前から登録可能で、提出がないと搭乗拒否・入国不可となる |
SGアライバルカード(SG Arrival Card)とは
SGアライバルカードの役割・申請義務
シンガポールに入国する全ての渡航者に必須となる電子入国カードが「SGアライバルカード(SG Arrival Card)」です。かつて飛行機内や空港で紙の入国カードを記入・提出していましたが、現在は完全にオンライン申請へ移行しています。このカードはシンガポール入国管理局(ICA)が入国者の情報を事前に把握し、スムーズかつ安全な入国手続きを実施するために導入された制度です。
役割と目的
- 入国者の個人情報(氏名、生年月日、パスポート番号)や渡航情報(便名、入国日、滞在先住所)を事前に登録し、到着後の入国審査を効率化します。
- 健康状態の申告も含まれ、感染症対策など安全管理に寄与しています。
- デジタル化により手続きの迅速化・統一化を図り、空港での滞在時間短縮と混雑緩和に大きく貢献しています。
申請義務の詳細
- 全てのシンガポール入国者(短期滞在、長期滞在、観光・ビジネス目的を問わず)に申請が義務付けられています。滞在の有無にかかわらず、シンガポールで飛行機から降りる段階での入国が対象です。
- 申請は入国の3日前から可能で、早めの登録が推奨されます。
- 申請費用は無料ですが、偽の有料申請サイトが多く存在するため、必ずシンガポール入国管理局(ICA)の公式サイトから手続きを行うことが重要です。
- 申請を怠ると、搭乗拒否や入国拒否の対象になる可能性があり、大きなトラブルを招きます。
対象者・提出期限・申請タイミング
SGアライバルカード(SG Arrival Card)は、シンガポールに入国するすべての外国人入国者に提出が義務付けられている電子入国カードです。ビザの有無や滞在期間に関わらず、シンガポールへ到着する全ての旅行者が対象となります。
対象者
- すべての外国人入国者(観光・ビジネス・長期滞在などの目的を問わず)
- シンガポール永住権保持者や長期滞在パス(Employment Pass、S Passなど)保有者も対象
- シンガポール国民は対象外
- 乗り継ぎのみでシンガポールに入国しないトランジット利用者も申請不要。
提出期限と有効期間
- 申請は到着予定日の3日前から当日までオンラインで可能です。
- 申請後のSGアライバルカードは、30日間有効(1回の入国時に限り有効)で、入国日当日に利用されます。
- 複数回入国する場合は、その都度提出する必要があります。
申請タイミングのポイント
- シンガポール出発前に、最低でも3日前に余裕をもって申請を行うことが推奨されます。
- 早めに申請することで、入力ミスや情報の修正が必要な場合にも対応しやすくなります。
- 申請はスマートフォンやPCから簡単にオンラインで行え、日本語対応もしているため安心して進めることができます。
未申請時のペナルティや注意事項
SGアライバルカードの申請は、シンガポール入国に必須の電子入国カードです。事前申請を怠った場合や申請に不備があった場合は、以下のようなペナルティやトラブルが発生する可能性があります。
未申請時のペナルティ
搭乗拒否のリスク
- 多くの航空会社はシンガポール向けのフライト搭乗に際して、SGアライバルカードの提出確認を行っています。申請が完了していない場合、搭乗を拒否されるケースがあるため、渡航前の申請は絶対に必要です。
入国拒否・入国遅延
- 申請漏れ・不備によってシンガポール到着後に入国審査で問題が発生し、入国拒否や長時間の質問対応、現地でのトラブルにつながることがあります。
罰金や法的措置
- 現状では直接的な罰金制度は明示されていませんが、意図的な偽装や虚偽申告は法的制裁の対象となる可能性があります。
- 入国管理局は正確な情報提出を義務付けており、著しい違反は将来の入国許可に影響を与えることもあります。
SGアライバルカードのオンライン申請手順ガイド
必要情報・入力内容のポイント
1. 個人情報の入力
- 氏名:パスポートに記載されているローマ字表記を正確に入力してください。
- 生年月日、性別、出生国、国籍:パスポートと一致する内容を間違いなく登録します。
- 誤記入があると、入国時トラブルや申請却下の原因となるため注意が必要です。
2. パスポートの詳細情報
- パスポート番号、発行国、発行日、有効期限に関する情報が必要です。
- 有効期限はシンガポール入国時点で6か月以上必要なため、申請前にパスポートの有効期限を必ずチェックしてください。
3. 連絡先情報
- メールアドレス:申請完了の通知メールが届くため、普段利用しているメールアドレスを登録します。
- 電話番号:国番号+81(日本)に続けて、最初の0を除いた番号を入力します(例:03-1234-5678なら3312345678と入力します)。
- メールが受信できるよう迷惑メールフォルダも確認しましょう。
4. 旅行情報
- 到着予定日時(DD/MM/YYYY形式)
- 入国手段および航空便名:正確にフライト情報を入力してください。
- 出発地:出発空港・都市名(ローマ字)
- 滞在予定期間
- 滞在先住所:ホテル名や現地連絡先を具体的に記入する必要があります。
5. 健康状態や渡航歴に関する質問
- 最近訪れた国、体調に関する質問、ワクチン接種状況などが項目として含まれる場合があります。
- 新型感染症等の影響で変更されることもあるため、最新の案内を確認しましょう。
6. 宣言・同意事項
- 申請内容が真実であることの宣誓と、利用規約、個人情報保護方針への同意チェックを求められます。
記入で気をつけたい実務的注意点
- 入力は必ず英語(ローマ字)で行い、日本語や漢字は使用しないでください。
- 入力途中での保存や内容の修正も可能ですが、申請後は全項目の変更ができるわけではないため、提出前に十分確認してください。
- 申請完了後に発行される申請番号(DE番号)は再編集や問い合わせに必要なので、保存や控えを忘れないようにしてください。
SGアライバルカードのオンライン申請の流れ
1. 公式サイトにアクセス
- シンガポール入国管理庁(ICA)が運営する公式サイトへアクセスします。
- 偽サイトが多数存在するため、URLに「ica.gov.sg」が含まれていることを必ず確認してください。
2. 言語設定を日本語に変更(任意)
- 画面右上の「English」をクリックし、「日本語」を選択すると、日本語表記に切り替わり入力がしやすくなります。
3. 新規申請フォームの選択
- 「新規申請(Foreign Visitor)」を選択して申請を開始します。
- グループまたは代理申請の場合は、それぞれの項目を選択可能です(最大10名まで同時申請可)。
4. 個人情報の入力
- パスポートに記載されている通りに氏名、生年月日、パスポート番号、国籍などを正確に記入します。
5. 旅行情報の入力
- シンガポール到着予定日、航空便名、出発地、滞在先住所を正確に入力します。
- 連絡先電話番号およびメールアドレスも登録します。
6. 健康状態の申告(必要に応じて)
- 現在の健康状態や最近の渡航歴、ワクチン接種状況などを答えます。
7. 内容確認と同意
- 入力した内容に誤りがないか確認し、申請内容が真実であることに同意します。
8. 申請の提出
- CAPTCHA(認証コード)を入力し、申請を送信します。
- 送信完了画面で申請番号(DE番号)が表示されるので、控えておくことをおすすめします。
9. 申請完了メールの受け取り
- 登録したメールアドレスに申請完了の通知が届きます。
- QRコード付きの申請承認書が添付されている場合は、スマートフォンに保存か印刷して入国時に提示します。
シンガポールの主なビザの種類とビジネス利用
無査証短期滞在と認められるビジネス活動
シンガポールに日本国籍者が無査証で短期滞在(最大30日)を許可される場合でも、ビジネス活動は限られた特定の内容に限定されています。これはシンガポールの厳格な就労ビザ規制に基づくもので、無査証での滞在中に行えるビジネス活動には一定の制限があります。
会議・商談への参加
会社の会議や商談に出席し、現地パートナーと情報共有や交渉を行うことは許可されています。
研修・ワークショップ・セミナー参加
研修旅行として現地で行われるワークショップやセミナー、業務に関するトレーニングへの参加も入国目的として認められます。
展示会・見本市の視察
展示会への訪問や出展者としての参加は可能ですが、実際の販促行為・販売活動は制限されます。
短期の視察・調査活動
工場や事業所の現地視察、プロジェクト候補地訪問など、事前準備段階の調査は認められます。
報告書作成や評価業務
現地調査に基づいた報告や評価業務など、現地での専門知識の提供を伴わない付随業務も該当します。
無査証で認められないビジネス活動(一例)
報酬を得る就労行為(労働)
会計業務や販売、設置作業など、現地で報酬を得る労働行為は厳禁で、該当する場合は就労ビザ(Employment Pass、S Passなど)が必要です。
商品やサービスの販売・受注活動
実際の販売行為や契約締結、マーケティング活動は就労ビザの対象となります。
展示会等での販売促進活動
展示会であっても販売促進など収益を直接得る行為には許可が必要です。
シンガポールにおける主なビザの一覧
シンガポールにはさまざまなビザ制度があり、特にビジネス目的の渡航者にとって重要な就労ビザは主に以下の種類があります。2025年最新版の情報をもとに、代表的なビザの特徴と対象者、最低給与基準などをまとめました。
ビザの種類 | 対象者 | 最低月額給与基準(シンガポールドル) | 特徴 |
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Employment Pass(EP) | 専門職・管理職・経営層 | 最低5,600SGD(約63万円)※金融業界は6,200SGD | シンガポールでの専門職や管理職向けの主要な就労ビザ。最低給与基準が高く、更新時にも厳格な審査がある。 |
S Pass | 中技能熟練労働者 | 最低3,300SGD(約35万円)※金融業界は3,800SGD | 技術職や熟練労働者が対象。2025年9月から最低給与が引き上げ予定。 |
Training Employment Pass(TEP) | 実務関連研修生 | 約3,000SGD | 研修目的の短期滞在ビザで更新不可。 |
Personalised Employment Pass(PEP) | 高所得専門家 | 年額約270,000SGD(約255万円) | EPより柔軟な条件で就労可能。更新は不可。 |
EntrePass | 起業家・ベンチャー事業家 | なし | シンガポールで起業する外国人向け。一定条件を満たせば更新可能。 |
Tech.Pass | テクノロジー関連リーダー・専門家 | 年額約270,000SGD | 大手・急成長企業向け。2年間有効で条件を満たせば延長可能。 |
ONE Pass | 世界的トップ人材 | 年額約300,000SGD(約341万円) | ビジネス、芸術、文化など多分野のトップ人材向け。起業と就労が可能で柔軟。 |
シンガポールにおける入国審査の流れと注意事項
シンガポール到着後の入国審査は、効率的に運営されており、ビジネス渡航者もスムーズに通過できるよう複数の設備と手続きがあります。以下に一般的な流れと注意点をまとめました。
入国審査の流れ
1. 到着後、入国審査場へ移動
- 各ターミナルの案内標識に従い、「Arrival(到着)」の方向に進みます。入国審査場には以下のレーンがあります。
2. 自動化ゲート(e-Gate)による入国手続き
- 日本国籍者は自動化ゲートを利用可能で、パスポートをスキャンした後、顔認証・指紋認証を行います。
- これにより、通常の入国スタンプは押されず、電子訪問パス(e-Pass)がメールアドレスに自動送信されます。
3. SGアライバルカードの提示・確認
- 入国審査では、事前にオンラインで申請したSGアライバルカードの申請完了通知(QRコードや承認番号)の提示を求められることがあります。
- スマートフォン画面や印刷した書面を用意しておくとスムーズです。
4. 入国インタビュー
- なにか質問があれば、入国管理官が滞在目的、滞在期間、滞在先などを簡単に確認します。
- 特にビジネス渡航者は、会議出席目的や招待状がある場合は説明できるよう準備しておくと安心です。
5. 荷物受取と税関申告
- 入国審査を終えたら、ターンテーブルで荷物を受け取り、税関に進みます。
- 申告するものがなければ「緑のレーン」、申告がある場合は「赤のレーン」を通ります。
ビジネス目的訪問の留意点
シンガポールは国際ビジネスのハブであり、多くの日本企業やビジネスパーソンが訪れます。しかし、文化や商習慣の違いを理解し、適切に対応することが成功の鍵です。ここではビジネス訪問で押さえておきたいポイントを解説します。
ビジネス活動の範囲を理解する
- 無査証入国や短期ビジネスビザで可能な活動は、「会議、商談、セミナー参加、現地企業との打ち合わせ」などに限られます。
- 実際に報酬を得て働く場合は就労ビザが必要なため、無査証や短期ビジネスビザでは現地での就労はできません。
時間厳守と効率重視の文化
- シンガポールのビジネス社会では、時間を厳守することが非常に重要です。会議や予定は時間通りに始まり、無駄な雑談は避ける傾向があります。
- 会議の準備は綿密に、要点を明確にして臨むことが現地のビジネスパートナーから高く評価されます。
SGアライバルカード/ビザでよくある質問(Q&A)
Q1. ビジネスでの無査証利用にリスクはありますか?
無査証でのシンガポール滞在は、最大30日間まで観光や商談、会議の参加など限られたビジネス活動のみが認められています。ただし、無査証で実際に現地で就労したり、報酬を伴う業務を行うことは違法で、発覚した場合は強制退出や将来のビザ申請に悪影響を及ぼすためリスクが高いです。より長期かつ正式な業務には就労ビザの取得が必要です。
Q2. SGアライバルカードやビザ申請でよくあるミスは?また対策は?
- 誤ったパスポート情報入力(名前のスペル違い、パスポート番号ミスなど)
- 渡航日や航空便情報の不一致
- メールアドレス記入の間違いにより申請通知を受け取れない
- SGアライバルカードの未提出や提出遅延
- ビザ申請書類の不備や必要証明書不提出
これらのミスは、申請却下や搭乗拒否、入国時トラブルの原因となります。提出前に情報を丁寧に見直し、公式サイトから申請し、メール受信設定も確認することが重要です。
Q3. 緊急事態やイレギュラー時の対応はどうすればよいですか?
- ビザ発給が間に合わない場合、短期ビジネスは無査証での入国が可能なケースもあるが、活動内容に制限があるため注意が必要。
- SGアライバルカードの申請忘れの場合は、航空会社の搭乗手続きで拒否される可能性が高いため、速やかにオンラインで申請し、事情説明と指示を仰ぐのがベター。
- 入国拒否や問題が生じた場合は、シンガポール入国管理局(ICA)や日本大使館に連絡し、適切な指示を受けましょう。
- 出張の急なスケジュール変更がある場合、早めのビザ申請とオンライン申請完了の確認をおすすめします。
駐日シンガポール大使館について
駐日シンガポール大使館(東京)
住所:〒106-0032 東京都港区六本木5丁目12−3
電話番号:03-3586-9111
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