本コラムでは、ビジネストラベルマネジメントの特徴・効果や導入プロセスに関してシリーズ化してお届けしています。今回は6回目のコラムです。
前回は、トラベルマネジャーが出張者の業務渡航時の安全管理に関してどの様に取り組んでいるかについてお話しいたしました。
コロナ発生以降、働き方改革やデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の動きから、従来の出張に代わりweb会議がクローズアップされておりますが、徐々に出張が動き始めようとしていることから、今回はウィズコロナ時代の出張管理についてお届けします。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、出張を取り巻く環境は大きく変化しました。
国内外の自社拠点との会議を始めとして、今までは当り前のように行っていた多くの出張がweb会議で置き換えられることがわかり、それがより効率的な働き方であると広く考えられるようになりました。
これまでは、出張には行く前提で「出張旅費をどこまで削減可能か?どの様に削減しようか?」という問いに答えるだけだったのが、今では「そもそも、その出張は行くべきなのか?」という問いにも答えることが求められるようになりました。
企業としては、出張管理をする上で「出張コスト」・「出張者の安全」という二つの大きな懸念事項から解放される「web会議推奨案」に向かうのは、必然なのだと思います。
「不要不急の出張とは何か?」
「誰がそれを定義するのか?」
「どうしても行かなければならない時は誰がが行くべきなのか?」
出張凍結期間が長く続いたことにより多くの企業がweb会議慣れし、出張自体の意味を再度見つめ直し、その在り方を問う議論が活発化し始めています。
ますますweb会議への置き換えが加速していく時代だからこそ、企業において出張の定義や役割を明確にする必要があります。
したがって、どの様な場合には出張を許可するのか、予め条件を整備しておく必要があります。
例えば”web会議への変更対象とすべき出張”は、国内出張ならば「日帰り」、海外出張の場合は「2泊3日」と言うような出張期間が短いものを、あるいは出張目的を軸に分類するならば、「社内のメンバーとの進捗確認会議」「技術的な案件を伴わない会議」など、判断の基準とすべき物差しを用意しておく必要があります。
社命にて実施する出張の場合、企業には従業員の出張に対し責任をもって管理する義務が生じます。
この安全配慮義務を遂行する際に重要となるのが「中央管理・集中管理」です。
従業員の健康や安全を守るための措置はもちろんのこと、ウィズコロナ時代では家族や社会に対する説明責任をしっかりと果たせる体制構築も非常に重要なポイントとなります。
出張前の準備、出張中の社員のトラッキング、有事の際の対応フローや責任者の配置、帰国後の対応など、会社として管理し運用していくことが求められています。
それらがきちんと管理構築されている会社では、社員もその家族も安心して出張ができますが、それらの構築が行き届いていないと社員もその家族も不安を抱きながらの出張となってしまうことは否めません。
今回はウィズコロナ時代の出張管理に関してお話しいたしました。
新型コロナウイルス発生以降、出張規制の時間を過ごしたことで出張者も管理者も確実にマインドに変化が生じています。
「出張の定義化」や「出張可否判断」の整備によって無駄な出張を一定度合い防ぐことにはなりますが、新たな基準で出張手配を行う必要が生じます。
その中で出張におけるコストとリスクのバランスをどのように見極めていくべきでしょうか。トラベルマネジャーの役割はそのバランスを見極めることといっても過言ではないでしょう。
海外出張再開に向けて会社が整備すべきこと(ウィズコロナ対応)
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参考:Global Business Travel Associationが提供するトラベルマネージャー育成プログラム
The Fundamentals of Business Travel Management